NoveLand

ロボット部品を届けます

sutaemon
最初から読む

駆け出しの修理屋ミルコは、師匠のエイブラハム博士の教えを守り、今日も元気にロボット部品を配達しています。

1.8万字
2026年6月28日 23:20更新
1更新日:2026年6月28日 23:20

若き技術者ミルコと、風変わりな天才科学者エイブラハム博士が暮らす研究所。そこには、乱雑に積まれたロボットパーツと、人間の網膜を凌駕する博士の最高傑作「画像センサ」があった。 高性能すぎる「目(センサ)」から流れ込む膨大な情報量に、駆動パーツの制御システムが追いつかず、ロボットの腕は狂ったように震えるばかり。連夜の試行錯誤の末、二人は「視覚」と「運動」の同期回路を直結させることに成功する。その直後、落雷による停電が研究所を襲うが、暗闇の中で自律的にナイトビジョンへ切り替わったロボットは、博士の危機を優しく救うのだった。 翌朝、二人は頭部と右腕だけのロボットを台車に乗せ、初めて「外の世界」へと連れ出す。太陽光の乱反射や風に揺れる木の葉といった現実の容赦ないノイズに、一時はシステムがオーバーフローしかけるものの、ロボットは自ら必要な情報だけを絞り込む「フィルター」を学習していく。 さらに、公園で出会った子供たちとの予期せぬ接触のなかで、ロボットは目の前の存在が「守るべき小さな命」であることを自律的に理解し、金属の指先を柔らかく添わせる奇跡を見せる。確かな未来の手応えを感じた二人は、ロボットにふさわしい「最高の脚パーツ」を作るため、再び笑顔で研究所へと帰っていく。

レビュー2(0件)

読み込み中...